鎌倉 葛原岡ハイキングコース (02)

  • 2012.10.20 Saturday
  • 18:00
折角来たんだもん。
頼朝さんの方にも挨拶していこうと思います。

日差しが斜めになってきたし、前に近くの化粧坂で、
くっつけてきちゃったらしく、ちょっと怖い思いをしたので、今日は早々に引き上げよう。

北鎌倉へ行く道は、葛原岡神社の脇らしいので、もう一度神社の方に戻ります。
もう、坊やとお母さんの姿はありません。
ハイキングコースを歩き出すと、同年代のご婦人に声をかけられました。

「さっきの、お連れの坊やは、もう帰られたんですか?」
にゃんこ遊びも、無患子の時も一緒だったので “ 連れ ” だと思うよね。
「いえ、たまたまここでお会いしただけで、知らない同士だったんですよ。」
「ああ、そうなんだったんですか。
 私はね、一緒に来たお友達と帰りが逆なんで、ひとりで帰るんです」
そうか。坊やとにゃんこ遊びをしているのを見て、笑ってらした3人のうちの、おひとりだ。

方向が同じということで、ご一緒することに…。
彼女、北鎌倉在住なんだって。ここへは、よく来るらしい。

「ねえ、あっちが新道なんだけど、もし良かったら古いルートご案内したいの」
「是非是非、おねがいします」
楽しそうに案内してくださる彼女の後について行きました。
ほんのちょっと迂回するだけなのに、こっちの方が景気もいいし登りやすい。流石! 地元っ子!!

キュンキュンキュンっていう、変な鳴き声が聞こえてきた。
「あれはね、リスの鳴き声。警戒している時の声ね」
「へぇ〜、やっぱり詳しいんですね」
「鎌倉に住んでればね、リスはいつでも見れるから。見れるっていうより、迷惑の種なのよね」
「悪さとか、するんですか」
「家が傷むのよ。屋根裏に入りこんだりね。
 戸袋に入り込んだのを、尻尾つかまえて、引っ張り出したことも一度や二度じゃない。」

リスの尻尾の感覚が想像できて、笑えた。
「見た目で差別したらいけないけどワタシ、シマリスは好きだけど台湾リスは可愛いいとは思えないなぁ」
あはは、うふふ、なんて笑いながら道を下っていきます。
折角、鎌倉在住の方とお近づきになれたので、日頃疑問に思っていたことを聞いてみました。

「ワタシね、結構頻繁に来るんですけれど、鎌倉に来て嫌な思いをしたこと一度もないんです。
 今日もそうだったんだけど、地元のご婦人に道を教えていただいたのね。
 『すみません』って、こちらからお訊ねして、教えてくださるってのは、あるかも知れないけど、
 困った顔しているだけで、近づいてきてくれて教えてれるのは、鎌倉だけなんですよ。

 居住区の路地に迷いこんだとするでしょう。もしワタシが逆の立場だったら、胡散臭い顔したり、
 迷惑そうな顔をしてしまうことも、あると思うのね。
 あっ、それは多分にワタシが出来た人間じゃないってことだけどね(笑)

 でも鎌倉の人って、本当に人間が出来ているっていうか、余裕があるっていうか、
 お金の問題じゃなくて豊かな心の持ち主っていう感じがするんですよ。」

「凄くわかるわ。
 豊かな心ねぇ、そういう人沢山いるわね、確かに。
 なんだろう、May I help youの 精神は、昔から根付いてるかも知れないな。
 でも、特別なことじゃないんじゃないかしらね。

 去年の震災の時。世の中観光どころじゃないから、鎌倉もひっそりしちゃったのね。
 そうするとセイセイするかっていうと、もう自分の街じゃないみたいで落ち着かないのよ。
 空間が広すぎるっていうのかしら、寒い感じがして、とても居心地が悪かった」
そうなんだ。自分の住んでいる街に、観光客がいるのが当たり前。

「それとね、鎌倉の人って、ホントに自分の街が好きなんだと思う。」
「なるほど。『ねぇ、素敵でしょうこの街、こんな良いところもあるのよ、見て見て』って感じ?」
「そうそう」
「全員が、観光親善大使なんだ」
「(笑)全員ってワケじゃないけどね、そういうとこあるわね」
そう言って大使(彼女)は、観光ガイドには載っていない穴場を教えてくださった。 
左 ここは、小倉遊亀という女流画家が住んでらしてお家の門
右 この辺は、鎌倉らしい感じが残っているから、ドラマでよく使われるのよ
 
浄智寺では、
ベストアングルまで教えてくださった。

こんなに色々と宣伝してくれる地元住民なんだから、
“拝観料が無料”とか“地元料金”とかあっても良さそうなものだ。

あっちの寺は拝観料の割りに見るべきものがないとか、こっちは春がオススメだとか、話が尽きない中、北鎌倉まで来てしまい。後ろ髪を引かれつつ、大使とワタシはお互いの名前も告げずに、お別れした。

ロンディーノのカレースパゲティー→

「袖擦り合うも多少の縁」
MOURIに、相手の名前を聞かなくても、せめて自分の名前だけでも名のればよかったのにと、言われました。
そうかも知れないね。でも、またあそこに行ったら会える気がする。あの親子にも、大使にも。
それでいいと思っている。

「鎌倉に住みたい、それが夢なんですよね」
そう言ったワタシに大使がおっしゃった。
「ふたつ覚悟が必要よ。湿気と虫」
なんかワタシの苦手、見透かされてる? もしかして親善大使じゃなくて、女神さまだったのかも知れない。
http://garadanikki.hatenablog.com/entry/20160413/1460526483
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